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- 今、幸せ?

明日を夜に捨てて

A wasted night

-よくもまあ、はるばるこんなところへ
小日向雪 木越明
柴田鷹雄 松原怜香 竹内啓 奥田洋平 大島雄貴 
​監督:張蘇銘

TRAILER

職業、風俗嬢。

夢も、目的も、欲しいものも、悩みも多分無い。

ただ、「今」だけがある。

INTRODUCTION

東京の都市に生き、無気力に「今」を重ねる若者たちの

​くだらなくて美しい、自由の物語

アヤとアスカは、風俗で働く22歳。お互いの本名も知らず、正反対の性格だが気は合う。

仕事はそれなりに気に入っていて、夢は特に無い。

ある夜、送迎車が故障し、目的地の無い2人は気の赴くままに、都市を歩き、話す。

アスカが客から受け取った紙袋の中身によって、彼女たちはある方法で、自分たちの今夜を終わらせる−

ふらふらと生きる若者たちは、欲望のまま生きているようでありながら、その裏で何かを決断している。

今を生きつづけることで着実に明日に向かう二人の、取り留めない夜を、刹那的に描いた物語。

中国出身の張蘇銘監督の初長編作品となる今作は、監督自身が外国人として強く興味をもったという、東京の冷たい都市に生きる若者の中に燃え続ける自由と生命力を描いた作品。

監督のほか、アジア出身スタッフを多く含んで制作された今作は、それ故の客観性と、どこか中国映画をおもわせるオリエンタルな映像も、国内外の映画祭で評価された。

​​

常に今を楽しむ「アヤ」を演じた木越明は、今作にて、世界五大インディーズ映画祭であるオルデンブルク国際映画祭にて、アジア人初の最優秀主演女優賞を受賞。新時代のヌーヴェルバーグヒロインと評された。

等身大の葛藤をリアルに演じた「アスカ」役の小日向雪は、舞台中心に深い表現力をもって活動し、自主性と演技力に定評のある実力派。

多方面に活躍する松原怜香は今作でも印象を残しており、彼女たちを囲む男性陣は、コミカルな演技で国内外の上映で笑いをさらった柴田鷹雄(劇団乾電池所属)、奥田洋平といったベテラン俳優陣と、様々な映画で繊細に強い印象を残す竹内啓、大島雄貴などの次世代を担う俳優陣の演技も随所に光る。​

BACKBONE

CAST

CAST

小日向雪 Setsu Kohinata

​アスカ 役

1997年生まれ、北海道出身。
2012年より活動を開始し、2016年に上京。
以降、小劇場を拠点に、舞台・映像作品への出演を重ねている。
近年の主な出演作は、玉田企画「バカンス」、キ上の空論「人骨のやらかい」、劇団マカリスター「嫌いな上司のプレゼントを買わなくちゃ」等。

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木越明 Aki Kigoshi

​アヤ 役

1999年生まれ、福岡県生まれ。
今作で、オルデンブルク国際映画祭にて最優秀主演女優賞を受賞した。
主な出演作は映画「逆光」(須藤蓮監督)、「若武者」(二ノ宮隆太郎監督)、「ナミビアの砂漠」(山中瑤子監督)、「太陽とボレロ」(水谷豊監督)、「逃走」(足立正生監督)、ドラマ「初恋の悪魔」(日本テレビ)、「ホットスポット」(日本テレビ)など。

アーティストとしても活動し、創作分野は、絵、立体作品、アニメ、楽曲制作など多岐にわたる。
特技は絵、歌、クレイアート、楽器、英語。

柴田鷹雄 Takao Shibata

加賀 役

1985年生まれ、茨城県出身。
2011年劇団東京乾電池入団を機に本格的に俳優活動を開始。
舞台を中心に活躍し、特に柄本明演出作品(『十二人の怒れる男』『風のセールスマン』など)やノゾエ征爾作品(『ガラパコスパコス』『幸子というんだほんとはね』) への出演が多数。
テレビドラマでは『相棒』『真犯人フラグ』「いだてん』などに、映画では『沈黙のパレード』『止められるか、俺たちを』などに出演。CM (ブルボン「アルフォート」など)やWEB作品にも進出。

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竹内啓 Akira Takeuchi

​山本翔 役

1995年生まれ、石川県出身。
透明度の高い存在感と鋭い眼差しで、一度見たら忘れられない印象を残し、多くの若手クリエイターから支持を得る。
主な出演作は映画「くまをまつ」(滝野弘仁監督)、「にびさびの巣」(岡田深監督)、「チョコレートコスモス」(杵村春希監督)、「首」(北野武監督)、「孤狼の血LEVEL2」(白石和彌監督)、テレビ朝日「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」(2022)、なかないで、毒きのこちゃん企画公演「もう二度と言えなくなるねおやすみと」など。2025年以降も映画「渡り鳥も聴こえる」をはじめ複数の作品が控えている。
特技は車の運転、スペイン語、サッカー。

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奥田洋平 Youhei Okuda

​大沢 役

1975年生まれ、東京都出身。
舞台・映画・テレビで幅広く活躍し、1999年劇団青年団入団を皮切りに、MCR『死んだら流石に愛しく思え』シリーズや五反田団作品など多数の舞台に出演。
映画では行定勲監督『リボルバー・リリー』(2023)、『劇場』(2020)、などに参加。テレビではNHK大河『青天を衝け』(2021)、『ひよっこ』(2017-19)、『真田丸』(2016)ほか、WOWOW『事件』(2023)などに出演。2011年には舞台で佐藤佐吉賞優秀主演男優賞を受賞。国際共同作品への参加経験も豊富。

松原怜香 ReikaMatsubara

​圭 役

北海道出身の俳優、2025年からはシンガーソングライターとしての活動も始める。
人間の機微に独自の個性を織り交ぜる自然体な表現が持ち味。多方面に映画、舞台、音楽等の活動が中心である。
短編映画「駆け抜けたら、海」(主演)では入江悠監督が審査員を務めた熊谷駅前映画祭でグランプリ&最優秀女優賞、おおいた自主映画祭最優秀女優賞を受賞。その後多数の海外映画祭や、MIRROR LIAR FILMSでも上映された。舞台ではキ上の空論「ピーチオンザビーチノーマンズランド」「除け者は世の毒を噛み込む」で存在感を発揮する。ikachan名義で映画の主題歌『ハロー』(「此処だけの話」)『Sign』(「cupki mawe」)を歌い、個展ライブも開催。

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WHAT ARE PEOPLE SAYING…

​オルデンブルク国際映画祭・最優秀主演女優賞受賞コメント

​アヤ役・木越明

" Deeply assured yet deceptively subtle in her approach, with this performance, this actress simply radiates off the screen, like a modern-day vision of the female icons of film noir past."

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深い自信に満ちつつも、見た目以上に繊細なアプローチで、この作品において彼女はスクリーンから放たれるように輝きを放っている。まるで、往年のフィルム・ノワールの女性アイコンを現代に甦らせたかのようだ。

Oldenburg Film Festival / Jury Statement:

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審査員評:

STAFF

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​張 蘇銘  Zhang Suming

チョウ   ソメイ

監督 Director

監督、カメラマン。
留学先の日本で、エドワード・ヤン監督や森田芳光監督の影響を受け、映画監督を志す。
日本映画大学を卒業後、日本大学芸術研究科大学院で松島哲也監督に師事した。
短編自主制作『都市の上に浮かんだもの』は2022年にごった煮映画祭りに入選し、下北沢トリウッドで上映された。

 

COMENT

この映画は、風俗嬢を生業とする2人の姿を通し、刹那的に生きる若者の無力さと、生命力、社会にずっとあり続ける欲望を描こうとしたものです。
主人公のアヤとアスカは、経済的事情のみならず、社会の抑圧から逃れる手段としてこの仕事を選びます。
彼女たちに今を生きる若者の姿を写しました。
欲望のまま生きているようでありながら、その裏で常に何かを諦めているような2人は、自分をみつめ、社会をみつめながら、着実に明日に向かっていきます。
東京という都市は、冷たい側面もありますが、そこに生きる人々の中には、燃え続ける情熱があると感じます。
私が故郷を離れ、東京での経験を通して感じた、その確かな情熱をみなさんに伝えたいと思っています。

脚本 高山 暖
   夏井 紀章
撮影 呉 宇桓
照明 横田 碧海
​録音 邱 文翰

美術 佐藤 綺音
衣装 木和田 昴 / 張 馳
ヘアメイク 太田 菜々 / 大橋 未佳
編集 中山 翔太
​音楽 イシダタ ツキ
DIT  井上海
整音 Bu Chan Hin Hou

助監督 藤田 陸人
製作担当 宍戸 雅都​

演出助手 宍戸 雅都​ / 萩原 丈
撮影助手 張  汇梓 / 盛 奕欽
照明助手 小野塚 竜矢  
録音助手 板津 源
撮影応援 馮 釗 / 溫 少傑
録音応援 西山 海聖 / 曾 瑞麟 / 陈 罡



〈キャスト一覧〉
アスカ   小日向 雪
アヤ    木越 明
 
加賀            柴田 鷹雄
デリヘル店長    大島 雄貴
山本翔          竹内 啓
大澤          奥田 洋平
圭              松原 怜香

コンビ二店長    森田 亘
警察官          諫早 幸作
白髪の男        中西 広和
中肉中背の男    鹿野 宗健
 
エキストラ      平野 紗貴 / 張 韾仍

THEATRE

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